【初心者向け】日本語学習のはじめ方!

今回は「日本語を勉強したい!」「日本語の勉強を始めたばかり!」という方向けに、勉強法について紹介します。私もゼロから外国語を勉強した経験があるので、日本語を教える先生の立場から、また外国語を習得した学習者の立場から書いていきたいと思います。

ちなみに、私が勉強したことのある外国語は、義務教育の英語はさておき、中国語、タイ語、スペイン語、ポルトガル語です。この中で上級レベルまで到達したのがポルトガル語です。ブラジルに渡航し、外国人向けのコースを受講し、1年間半がむしゃらに勉強し、コース修了後は新聞社で翻訳の仕事をするまでに上達しました。大変だけど語学は面白い!これにつきます。

 

日本語は難しい?難しくない?

日本語はほかの言語と比較して難しいのでしょうか?様々な観点からほかの言語との違いを見てみましょう。

 

発音は簡単!?

音声の点でいうと、日本語はやさしいです。子音と母音の数、また子音と母音の組み合わせの数は限られています。タイ語のように日本語にない母音があったり、意味の違いに影響する鼻濁音はありません。スペイン語のように巻き舌もありません。中国語のように四声もありません。

 

動詞の活用が少ない

ポルトガル語は主語によってそれぞれ動詞が変化します。「Eu vou.(私は行きます)」「Ele / Ela vai.(彼 / 彼女は行きます)」「Eles vão.(彼らは行きます)」日本語は「行きます」だけです。ポルトガル語は「行く」の動詞ひとつ覚えるにしても、最低3パターンを覚えないといけません。

 

名詞の性がない

日本語の名詞には性がありません。ポルトガル語をはじめラテン系言語には「女性名詞と男性名詞」があります。ロシア語やドイツ語にはさらに「中性名詞」もあります。名詞によって冠詞や形容詞も性を変えなければいけません。名詞を見てわかるものもありますが、一目でわからないものもあります。

 

語順が比較的自由

日本語の基本語順はSOV。「私は(S)昨日、日本語を(O)勉強した(V)」ですが、実際の会話では、「昨日勉強した。日本語を」「日本語を勉強した。昨日。私は」と言っても意味は通じます。どこを強調したいか、話者の話し方の癖などで順番が入れ替わったりします。語順の自由度が比較的高いです。でもこれは中級者向けです。最初はSOVの型をしっかり覚えましょう。

 

まず何から勉強する?

日本語の勉強はまず「ひらがな」「カタカナ」の文字の学習から始めます。もちろん、音と一緒に。あいうえお表を部屋に貼るのもいいでしょう。今は文字の練習プリントが無料でダウンロードできますし、指でなぞるアプリもあります。「っ」「ー」「が」「ぱ」などの音も忘れずに。

文字を覚えたら、「文法」「語彙」「漢字」の勉強に入りましょう。文法は、『みんなの日本語』『できる日本語』『げんき』など、初級文法をカバーした教科書を選びましょう。教科書に出てくる「語彙」と「漢字」も覚えていきます。「いくつ知っているか」より「いくつ使えるか」が大切です。もちろん、教科書の付属CDや音声も聴きましょう。

基礎力を付けたら、そこからは自分の学習目的によって次の教科書を選びましょう。初中級や中級の教科書にいくもよし。JLPT対策の教科書を追加するもよし。旅行の日本語フレーズを覚えるもよし。もっともっと日本人と話す機会を得て、知識をアウトプットするもよし。もちろん、TCJのレッスンを受けるのもいいです♪

 

文字や発音の学習方法

由来を知って楽しもう!

ひらがな・カタカナはどうやってできたのか。漢字はいつどのようにできたのか。
日本語の文字の歴史を知ると、文字の学習をより楽しめます。文字の形にも注目してみると、面白い発見があるかもしれません。私の学習者さんは「ヨはアルファベットのEの逆ですね!」「ムはマを反転させた字ですね!」など、教えてくれます。みなさんも、このような発見をしたらぜひ日本人に教えてください。日本人にはない視点なので、みんなびっくりすると思いますし、その話で盛り上がること間違いなし!

 

一つひとつの音をしっかりマスターしよう!

「あ・り・が・と・う」「が・っ・こ・う」「ボ・ー・ル」
日本語は基本的に1文字1文字、同じ長さで発音します。
「で・ん・しゃ」「じゅ・ぎょ・う」「は・っ・ぴょ・う」
「しゃ」「じゅ」「ぎょ」「ぴょ」などは2文字で1つの音です。

相手が聞き取りやすい言葉を発するには、一つひとつの音をきちんと発音できることが大切です。文字学習の時に、音声を聞いて、声に出して練習しましょう。アナウンサーの方たちも一つひとつの文字をきちんと発音する練習から始めると聞いたことがあります。

発音に関して言えば、自分の声をスマホで録音して聞いてみて、ネイティブの音声と比べてみるのも手です。私はポルトガル語の学習の時、よく録音して発音とリズムの確認をしていました。自分の声を聞くのは、恥ずかしかったですけどね。外国語を話している自分の声は特に、むず痒いです。

 

漢字の覚え方

自分なりに工夫して覚えよう!

漢字は象形文字から入ると面白いです。私の学習者さんは、月のイラストと漢字を見比べて「うーん。似てない。僕だったらこういう漢字を作る」なんてオリジナルの『月』の漢字を作って見せてくれました。他の学習者さんは「水という漢字は、数字の7とアルファベットのKですね!」と発見して教えてくれました。このように楽しみながら覚えていくのはとてもいいと思います。

語呂合わせもおススメです。『男』は「田んぼの仕事は力がいるから男がする」、『忙』は「心が亡くなると書いて、忙しい」など。語呂合わせの本やアプリもたくさんありますよ。

 

「漢字は便利!」ということを忘れずに

漢字の学習をしていると量の多さに、形の複雑さに、心が折れそうになると思うのですが(私もそうです。日本人も同じです)、そんな時は「漢字は便利!」という漢字の存在について思い出してください。

ひらがなだけで書かれた文、カタカナが多い文は読みにくいです。漢字があるとすぐに意味が分かります。誤解も少ないです。それから書く時(最近はあまり書く機会がないですが)「ひと」と書くより「人」と書いた方が楽です。時間短縮です♪

 

漢字のからくりを知ろう!

体をあらわす漢字には「月」という字がつく。腕、お腹、胸など。
お金に関係する漢字には「貝」という字がつく。買う、貯金、貸すなど。

「どうして?」の答えを書くと長くなってしまうのでここでは省略しますが、ちゃんと由来があるので興味のある方は調べてみてくださいね。

 

文法の勉強方法

短期間集中する

自転車やスポーツの練習と同じで、できれば毎日勉強することが大切です。記憶の研究によると、人は1時間後には半分忘れ、翌日には7割忘れるそうです。忘れかけたころに「思い出す」作業をすることで定着していきます。

 

初級文法は「なぜ?」と疑わず「こういうものだ」と受け入れる

数学のように「公式」を覚えて、それに当てはめて変換練習をしていく。まずは「知ること」「覚えること」にフォーカスしましょう。

 

日本語を日本語で理解しよう!

「いただきます」「お疲れ様でした」など訳せない日本語がたくさんあります。自分の母国語訳がしっくりこなくても、気にしない。使う場面を知って感覚で覚えましょう。これがのちに非常に役に立ちます。

 

TCJでもっと日本語を学ぼう

いろいろ紹介しましたが、自分に合った勉強法を確立することが大切です。さらに、自分で勉強したことをすぐ使ってみる!アウトプットをする!これが次に大切です。TCJには初級クラスがあります。プライベートレッスンもあります。初級日本語に特化した教師陣がいます。初級日本語の勉強は基礎固めをする大切な期間です。TCJで一歩を踏み出しましょう。

 

<参考文献>
新名美次(2015)『50ヵ国語習得法』講談社
国立国語研究所編(2021)『日本語の大疑問』幻冬舎新書
ピーター・フランクル(1999)『ピーター流外国語習得術』岩波ジュニア新書
黒田龍之助(2012)『外国語をはじめる前に』ちくまプリマー新書
金田一晴彦(1975)『日本人の言語表現』講談社現代新書

この記事の筆者
日本語教師
PaivaAyaka
日本語教師/Webライター/翻訳家。大学卒業後、求人広告や商品広告のコピーライターを経験。2010年からブラジルの国外就労者情報援護センター(CIATE)で、日本へ就労希望のブラジル人に日本語指導を行う。同時期にサンパウロ新聞社で翻訳記者としても働く。日本帰国後、TCJの養成講座を修了し、日本語学校で経験を積む。現在はTCJでプライベートレッスンを担当しているほか、都立高校の外国につながる生徒や技能実習生に教えている。

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