日本の干支にはイノシシやウサギが登場!十二支のはじまりとは?
干支とは、日本の暦に使われている12種類の動物です。中国や韓国、ベトナムなどにも干支がありますが、登場する動物は日本とは異なるようです。今回は、日本の干支と他国の干支との違いや、干支がどのような場面で登場するのかご紹介します。
日本の干支
干支とは、日本の暦で使われる、12種類の動物の名前のことです。ねずみ、うし、とら、うさぎ、たつ、へび、うま、ひつじ、さる、とり、いぬ、いのししの12種類が順番にやってきます。この12種類の動物は、毎年順番にやってきて、その年の特徴を表すと言われています。例えば、ねずみ年は新しいことを始めるのに良い年だとか、うし年は安定した年だとか、色々な言い伝えがあります。
日本の干支は、中国から伝わったものです。中国や韓国でも干支を使っています。基本的に同じ動物ですが、国によって動物の名前の呼び方が少し違ったり、十二支に含まれる動物が違ったりすることがあります。
中国の干支
中国の干支は、日本とかなり共通点があります。中国では旧正月が最も重要な祝日で、十二支の動物をモチーフにした飾り付けや、その年の干支の動物にちなんだ食べ物などが用意されます。また風水にも取り入れられており、家の配置や家具の配置を決める際の参考にされています。日本もお正月には十二支の動物をモチーフにした飾り付けなどが多く、生まれた年の干支によって、その人の性格や一年の運勢を占う風習が根付いている点は中国の影響かもしれませんね。
日本との違いとしては、「亥(いのしし)」ではなく「豚」であること、暦の概念だけでなく、宇宙の秩序や人間の運命を象徴するものと捉えられてきたこと、十干(じっかん)と呼ばれる10種類の文字と十二支を組み合わせて、60通りの組み合わせを作り、より詳細な暦を構成していること、五行説とも深く結びついており、それぞれの動物に五行の属性が対応づけられていることなどがあげられます。
韓国の干支
韓国は、日本と同じように中国から伝わってきたため、共通点が多く見られます。一年を十二支の動物で表し、暦に用いるという点も共通しています。また、生まれた年の干支によって、その人の性格や一年の運勢を占うという考え方も同じです。
違いとしては、中国と同じで、「亥(いのしし)」が「豚」であること、中国と同じように旧正月が最も重要な祝日で、旧正月にその年の干支の動物を模した飾り付けをしたり、干支にちなんだ食べ物を作ったりする風習があること、子供の名前を、生まれた年の干支を参考に付けることなどです。
さらに、韓国では、十二支の「亥」を「豚」と呼び、豚は「財物と福を呼ぶ存在」とされています。豚の夢を見ることは幸運の兆しであり、豚の置物や絵画を飾ることで財運を招くと信じられているそうです。このような考え方は、日本にはありません。
ベトナムの干支
ベトナムが日本と大きく違うのは、動物の種類です。牛はベトナムでは水牛(スイギュウ)です。水牛はベトナムの農業で重要な役割を果たしており、人々の生活に深く根付いています。うさぎはベトナムでは猫です。ベトナム語で「卯」の発音が「猫」に近いことが理由の一つと考えられています。羊はヤギ、亥(いのしし)は豚です。
ベトナムならではの風習としては、伝統芸能、特にオペラや人形劇で十二支の動物がキャラクターとして登場することがあります。また、仏教や道教の影響もあり、干支は宗教的な意味合いを持つこともあるそうです。
中国、韓国、ベトナムについて紹介しましたが、台湾、チベット、タイ、モンゴルなどでも十二支の習慣があるそうです。これを読んでいるみなさんの国にもあるかもしれませんね。
十二支はじまりの物語
十二支の始まりには、いくつか興味深い物語があります。最も有名なのは、神様が動物たちを集めて新年会を開き、集まった順番に干支を決めたというお話です。
昔々、神様が「新年の朝一番に集まった動物たちを十二支にしよう」と決めました。元旦の朝、神様のところに様々な動物たちが集まりました。最初に来たのは、ねずみでした。ねずみは、とても小柄だったので、他の動物たちが寝ている間に忍び込み、一番に神様のところに辿り着いたのです。次にきたのは、うしでした。のんびり屋さんのうしは、ねずみの後を追いかけましたが、間に合いませんでした。その後に虎、うさぎ、竜、蛇、馬、羊、猿、鶏、犬、猪が到着しました。
神様は、集まった順番に動物たちを十二支に定め、それぞれの年にその動物の名前を付けることにしました。
この他にも、十二支の動物たちが天界で争ったり、人間界で活躍したり、神様から試練を与えられたりした物語があります。これらの物語は、国や地域によって異なり、それぞれの文化の中で十二支がどのように捉えられてきたかを示しています。
どんな場面で干支が出てくる?
干支はその年の特徴を表していますが、実際に街中で干支を見ることができるのはどのような場面でしょうか?
お正月
身近な例では、まずお正月が挙げられます。お正月に交換する年賀状には、その年の干支の動物が描かれていることが多く、新年の挨拶とともに、干支の縁起を祝う意味が込められています。ちなみに、今年は巳年(みどし)です。「巳」は「蛇(へび)」のことです。私も毎年干支の動物を年賀状に印刷し、挨拶の言葉を書いて送っています。
また、お正月の飾りである門松や鏡餅と一緒に、干支の置物や絵を飾ります。料理も、干支の形をした料理や、干支の食材を使った料理を作ります。お正月には神社にお参りに行く人が多いですが、絵馬に願い事を書く際に、自分の生まれた年の干支を一緒に書いたり、その年の干支の絵を描いたりします(絵馬とは、神社や仏閣に願い事を書いたり、感謝の気持ちを伝えたりするために奉納する木の板のことです)。そして、干支のお守りを購入し、身につけることで、その年の運気を呼び込むと信じられています。
カレンダーや手帳
次に、カレンダーや手帳です。カレンダーや手帳には、日付とともにその日の干支が記載されていることがあります。
また、自分の名前の一部に干支の文字を使っている人や、子供の名前を干支にちなんでつける人もいます。
さらに、干支を使って、その年の運勢や性格を占うことがあります。
干支で年齢がわかる?
このように、干支を特に意識するのは年末年始だと思いますが、年齢を数えるときにも使います。日本人に年齢を聞くのは失礼だということは、有名なので皆さんも知っているかもしれません。でも、年齢を聞きたいときもありますよね。そんなとき、「干支は何ですか?」と聞くと、答えてくれる場合もあります。
実際、私が初めて日本語学校で授業をしたとき、韓国人の学生が「先生、失礼ですが、おいくつですか?」と聞いてきました。
韓国は儒教の国で、特に年長者を敬うので、年齢が自分より上の人には必ず敬語を使わなければいけないらしいのです。それは知っていましたが、聞かれたときは、やはり戸惑いました。その様子を見て、その学生は「先生、干支は何ですか?」と聞き直してきました。干支を知っていることに驚きましたが、結局干支を答えて推測してもらうことにしました。
TCJでもっと日本語を学ぼう
干支についてもっと知りたくなりましたか?ネットで調べることはできますが、干支は日本の生活の中に根付いているものなので、日本に行って実際に見たり、日本人に聞いたりするのが一番いいと思います。
TCJで勉強すれば、先生に直接聞くこともできます。干支だけではなく、様々な文化についての話も聞けるし、クラスに入れば他の学生と話し合うこともできます。言葉を学ぶことは、文化を学ぶことでもあります。
あなたもTCJでぜひ一緒に楽しく勉強しましょう。