日本円のお札や硬貨をご紹介!紙幣の図柄も見てみよう
日本を訪れる際、必ず目にするのが日本のお金、日本円ですね。この記事では、日本円の紙幣と硬貨についてご紹介します。それぞれの種類や、普段あまり意識しない絵柄にも注目してみましょう。日本の文化や歴史に触れるきっかけとなり、日本語学習がさらに楽しくなるかもしれません。
日本円・紙幣の種類
日本の紙幣は、正式には日本銀行券と呼ばれ、日本銀行が発行し、独立行政法人国立印刷局が製造しています。現在流通しているのは、主に、新しい紙幣の1,000円札、5,000円札、10,000円札の3種類です。
新しい紙幣は、2024年7月3日から発行が開始されました。これらの新しい紙幣には、最新の偽造防止技術と、誰もが使いやすいように工夫されたユニバーサルデザインが取り入れられています。
それぞれの紙幣について見ていきましょう。
新1,000円札(しんせんえんさつ)
このお札は、全体的に青色系の色調です。表面には、日本の近代医学の発展に大きく貢献した細菌学者である北里 柴三郎(きたざと しばさぶろう)の肖像が描かれています。裏面には、葛飾北斎の有名な浮世絵シリーズ「富嶽三十六景」の中から、迫力のある神奈川沖浪裏(かながわおきなみうら)がデザインされています。
出典:国立印刷局ホームページ(https://www.npb.go.jp/product_service/intro/kihon.html)
新5,000円札(しんごせんえんさつ)
新5,000円札は、紫色系の色合いです。表面には、明治時代に女子高等教育の発展に尽力した教育者、津田 梅子(つだ うめこ)の肖像が描かれています。裏面には、美しく咲き誇る藤の花(ふじのはな)がデザインされています。
出典:国立印刷局ホームページ(https://www.npb.go.jp/product_service/intro/kihon.html)
新10,000円札(しんいちまんえんさつ)
このお札は、茶色系の色が特徴です。表面の肖像は、「日本資本主義の父」と呼ばれ、多岐にわたる企業の設立・育成に関わった実業家、渋沢 栄一(しぶさわ えいいち)です。裏面には、日本の玄関口の一つである東京駅の丸の内駅舎が描かれています。
出典:国立印刷局ホームページ(https://www.npb.go.jp/product_service/intro/kihon.html)
新しい紙幣の肖像に選ばれた3名は、日本の近代化に不可欠な分野で大きな貢献をした人物であり、これは日本がどのような価値観を大切にしているかを示していると言えるでしょう。
外国から来たばかりの方が紙幣を見分けるには、まず紙幣の色調(1,000円:青系、5,000円:紫系、10,000円:茶系)や、お札の大きさ(額面が大きいほど横幅が長い)で判断できます。さらに、大きく印刷されたアラビア数字や、肖像、そして新しい紙幣であれば触覚でわかる識別マークの位置も参考にすると良いでしょう。
日本円・硬貨の種類(読み方や絵柄も)
日本の硬貨は、独立行政法人造幣局で製造されています。現在流通しているのは、1円、5円、10円、50円、100円、そして新しい500円の6種類です。硬貨には製造された年が刻印されていますが、慣例としてその年が刻印されている面を硬貨の「裏」と呼びます。
それぞれの硬貨について見ていきましょう。
1円硬貨(いちえんだま)
素材はアルミニウムでできており、日本の硬貨の中で最も軽い、わずか1グラムです。表には、日本の成長や発展を象徴する若木(わかぎ)が描かれています。裏面には、アラビア数字の「1」と製造年が刻印されています。
5円硬貨(ごえんだま)
黄銅という素材でできています。最大の特徴は、硬貨の中央に穴が開いていることです。また、額面の表示が漢数字(五円)だけで、アラビア数字が書かれていないのも珍しい点です。表には、日本の主要な産業である農業(稲穂)、水産業(水)、工業(歯車)が描かれています。裏面には、新しい日本を象徴すると言われている双葉(ふたば)がデザインされています。
10円硬貨(じゅうえんだま)
青銅という素材でできています。表には、京都にあるユネスコ世界文化遺産である平等院鳳凰堂(びょうどういんほうおうどう)と、その周りを飾る唐草模様(からくさもよう)が描かれています。裏面には、アラビア数字の「10」と、長寿や不変性を象徴するとされる常盤木(ときわぎ)がデザインされています。
50円硬貨(ごじゅうえんだま)
白銅という素材でできています。この硬貨も中央に穴が開いており、さらに縁には120本のギザギザがあります。穴が開いているのは、以前の100円硬貨(銀貨)との区別をしやすくするためにデザインが変更されたためです。表には、日本の国花の一つとして親しまれている菊花(きくか)が描かれ、裏面にはアラビア数字の「50」と製造年が刻印されています。
100円硬貨(ひゃくえんだま)
白銅という素材でできており、縁には103本のギザギザがあります。表には、日本の国花として広く認識されている八重桜(やえざくら)が3輪美しく描かれています。この桜のデザインは1967年から使われています。裏面には、アラビア数字の「100」と製造年が大きく表示されています。自動販売機や、コンビニエンスストアなどでの小額の支払いで非常によく使われる、最も身近な硬貨の一つです。
新500円硬貨(しんごひゃくえんだま)
この新しい500円玉は、2021年11月に発行が開始されました。この硬貨の最大の特徴は、「バイカラー・クラッド構造」という、外周と内側で異なる色の金属を組み合わせた3層構造になっていることです。これは偽造を防ぐための高度な技術です。表には、高貴な花として日本の家紋などにも使われる桐(きり)が、裏面には竹(たけ)と橘(たちばな)が描かれています。 最高額面の硬貨であるため、新500円硬貨には特に多くの高度な偽造防止技術が導入されています。
外国人学習者が日本の硬貨を見分ける際は、まず穴が開いているか(5円玉と50円玉)や、硬貨の色、大きさに注目すると良いでしょう。アラビア数字が書かれていないのは5円玉だけなので、それも識別のヒントになります。
紙幣や硬貨の絵柄にも注目
日本の紙幣や硬貨のデザインには、その国の歴史や文化、自然、産業などが映し出されています。単なるお金としてだけでなく、そこに描かれた絵柄や人物に注目してみると、日本のことをもっと深く知る手がかりになります。
例えば、硬貨の絵柄には、日本の自然(若木、稲穂、双葉、菊花、桜、竹、橘)や産業(稲穂、水、歯車)が描かれています。紙幣には、日本の歴史的な建造物(平等院鳳凰堂、首里城守礼門、東京駅)や文化遺産(源氏物語絵巻)、そして日本の近代化に貢献した重要な人物(北里柴三郎、津田梅子、渋沢栄一)や文化人(紫式部、葛飾北斎)が登場しています。これらの絵柄や人物は、日本人が何を大切にしてきたか、日本の社会がどのように発展してきたかを示唆しています。
日本の貨幣は、機能的な側面に加えて、国の文化や歴史、技術力を伝える役割も担っています。特に新しい紙幣や500円硬貨に導入された最先端の偽造防止技術や、ユニバーサルデザインへの配慮は、現代日本の特徴を表しています。実際に日本のお金を手に取った際は、ぜひそのデザインやそこに込められた意味にも目を向けてみてください。それは、日本の文化や社会に対する理解を深める第一歩となるでしょう。
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参考サイト
日本銀行「新しい日本銀行券の特徴」
https://www.boj.or.jp/note_tfjgs/note/n_note/security.htm
独立行政法人造幣局「貨幣のまめ知識」
https://www.mint.go.jp/kids-mamechishiki.html
国立印刷局「お札の基本情報」
https://www.npb.go.jp/product_service/intro/kihon.html
財務省「通常貨幣一覧」
https://www.mof.go.jp/policy/currency/coin/general_coin/list.htm